降水量の多い日本で暮らすためには、防水対策は必須です。
防水対策は、台風や豪雨などの自然災害から住んでいる建物を守るために欠かせません。
防水対策にはいろいろな方法がありますが、「防水シート」という方法を知っているでしょうか?
今回は防水シートについて詳しく紹介していきます。
どんな効果で雨漏りを防ぐのか、劣化してしまうと起こってしまうかもしれないこと、どうやって防水シートを貼るのかも全部合わせて解説していきます。
ただし、屋根の上に防水シートを貼る作業はとても危険です。
ご自宅の防水シートが劣化している場合は、雨漏り修理110番にご相談いただき、プロの施工を受けましょう。
防水シートは水を通さず湿気を通す
まず防水シートとはいったいどんなものなのでしょうか?
雨漏りを防ぐメカニズムや、特徴を紹介します。
防水シートとは主に屋根や屋上に貼られるもので、水は通さず湿気を通すことができます。
雨水のほとんどが屋根を落ちていき、雨漏りをすることはありません。
しかし、屋根の劣化によるヒビ割れや、シーリング材の劣化などによって防ぐことができなかった雨水はそのまま雨漏りとなって家の中に入ってしまいます。
防水シートは、そんな入り込んでしまった雨水を室内まで到達させないための大切な防衛線なのです。
防水シートの種類
防水シートにも種類があり「ゴムシート」と「塩ビシート」の2種類があります。
ゴムシート防水の特徴
- 伸縮性があるので亀裂にも対応しやすい
- 温度による変化が少ないのでどんな環境でも使用できる
- 対応年数が長い
- シートを接着剤とテープを使って貼り付けるので時間とコストがあまりかからない
- 軽量なので木造建築への使用も向いている
- しっかりと接着するので貼る場所が限定されやすく、複雑な形状の場所には採用しづらい
- シートを貼り合わせていくので接着に使用するものの材質も防水性能になってしまう
- 紫外線を浴びることによってシートが劣化してしまう
- シートが薄いので鳥の被害やその他の衝撃に弱い
塩ビシート防水の特徴
- 材料の塩化ビニール樹脂は耐候性の高い材質であるため、紫外線や熱、オゾンに対して優れた耐久性を発揮する
- 意匠性に優れているのでデザインに富んでいる
- 伸縮性と耐摩耗性が高い
- 鳥による被害を受けにくい
- 軟性の高い柔らかく曲げやすいシートなので施工が容易で、短い施工で貼り付けることができる
- しっかりと接着しないといけないので貼り付ける場所が平らでないといけない
- シートを急に曲げると破れてしまう可能性がある
- シート同士が接着剤ではうまく貼り合わせられない場合、熱風で溶かして貼り合わせる必要がある
- 元々硬い素材の塩化ビニールに柔らかくするための「可塑剤」を使用しているが、可塑剤は気化してしまい、割れやすくなってしまう
以上のことから、防水シートでの雨漏り対策は短い期間と低いコストで行えることが長所といえます。
しかし、シート状という性質から複雑な形状をした場所への施工には向きません。
そしてシートとシートのつなぎ目をしっかりと接合しなければならないため、施工の難易度が高く、業者が少ないことが短所と言えるでしょう。
すでに雨漏りが発生していて早急な対処が必要な場合は、防水シートが有効です。
雨漏り修理110番が迅速に対応できる業者をご紹介しますので、ぜひご利用ください。
※1 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
雨漏りの発生原因は防水シートにあり!?
屋根や屋上から雨漏りが起こってしまっている場合、じつは防水シートが原因になっていることがあります。
雨漏りを防ぐための防水シートが原因になってしまうとはどういったことなのでしょうか?
一般的に、雨漏りは屋根材や防水対策の経年劣化によって起こります。
また、自然災害による屋根の破損や、工事の施工不良により起こってしまうことがあります。

防水シートで対策しているのに雨漏りをしてしまうということは、施工した防水シートが劣化して効果を失っているということです。
- 防水シートが破れている
- シートとシートを貼り合わせている箇所が剥がれている
- シートの隅にシワができてたわんでいる
- カラスなどの鳥類に引きちぎられてシートに穴が開いている
このような状態になっている場合、防水シートとしての機能は得られないので、新しく防水対策をおこなう必要があります。
防水シートの耐用年数は長くても20年前後と言われています。
寿命を過ぎてもそのままにしておくと、前述したように雨漏りの直接的な原因となってしまいます。
日々のメンテナンスを欠かさずにおこない、少しでも寿命を延ばすようにしましょう。
防水シートを貼って雨漏りを防ごう
では、そんな防水シートを自分で貼ることはできないのでしょうか?
ここからは、自分で防水シートを貼る手順と業者に依頼する理由を説明していきます。
自分で防水シートを貼る方法
防水シートを貼る前に気をつけておきたいことがあります。
- 作業は梅雨の時期を避け、晴れて乾燥した日におこなう
- できるだけ新築のときに防水工事をおこなう
- 作業の前に屋根の掃除をしてゴミを取り除いておく
- 隙間は作らないように埋める
- 定期的な点検をおこなう
- 排水溝の詰まりが水漏れの原因になっていることもあるので、メンテナンスは欠かさないようにする
では防水シートを貼る手順を解説していきます。
- 屋上が乾燥していることを確認する
- 下地と防水シートをしっかりと接着させるために、下地にプライマーを塗布する
- 接着剤をよくかき混ぜる
- 下地と防水シートの裏面にムラなく接着剤を塗布する
- 接着剤を乾燥させる
- 防水シートを下地にのせて貼っていく(防水シートの端は10cm以上の接合幅をとって重ねる)
- 防水シートの端は固定して、不定形シール材でシールする
- ローラーを使って防水シートを上から圧力をかけ、密着させる
- 下地に防水シートを貼り付け、仕上げ材を塗布する
業者に依頼してみましょう
防水シートの貼り付けは難しい作業です。
隙間が開いていたり、しっかりと貼り合わせられていないと、そこから雨水が入り込んでしまい雨漏りが起こってしまいます。
経験のない方が施工をすると逆効果になってしまい、家の劣化を加速させてしまう可能性もあります。
失敗しないように応急処置のような対策でない場合は、業者に依頼してみるといいでしょう。
まずは電話やネットでの見積もりや相談をしてみてください。
雨漏りへの対策のなかで、その家に合った最適な方法を導き出してくれるでしょう。
業者探しはまず相見積りから始める
雨漏り対策を業者に依頼しようと思ったとき、どんな業者がいいかわからなくなってしまうかもしれません。
そんなときは複数の業者から相見積りを取ってみましょう。
防水シートを扱っている業者はあまり多くはないのですが、3~5社から見積りを取ればだいたいの相場が見えてくるはずです。
価格だけではなくアフターサービスや口コミの情報も参考にしながら選ぶとよいでしょう。
まとめ
もし、現在住宅が雨漏りをしているのであれば、屋根だけでなく家全体の劣化につながってしまうのですぐにでも対策をしましょう。
防水シートでの雨漏り対策は長くても20年で効果を失います。
新しく貼り替えるのであれば、自分で作業をしてみることを考えてみてもいいかもしれません。
しっかりと隙間の内容に防水シートを貼り付けることがポイントです。
失敗してしまう気がするのであれば、業者に依頼しましょう。
雨漏り修理110番でご紹介する業者が受け付けている作業は、防水シートにより雨漏り対策だけではありません。
気になる方は、より防水効果の高い施工についても相談してみましょう。