- 室内でできる簡単な雨漏り応急処置方法
- 屋外での雨漏り応急処置を安全におこなう方法
この記事ではまず、室内を濡らさないための応急処置を説明します。
それに加えて雨が家に入ってこないよう、屋外での雨漏り応急処置もしておきたいですよね。
ただし屋外での高所作業は危険をともなうものです。
ここでは屋外作業の方法もご紹介しますが、少しでも危険を感じたら無理せず業者に依頼してください。
雨漏りの応急処置を適切におこない、被害を最小限にしましょう。
天井から雨漏り!室内ですぐできる応急処置5つ
天井から雨漏りがあるときは、雨漏りを止めるより先に室内を濡らさないための応急処置をします。
「すぐに雨漏りを止めなきゃ…!」と思うかもしれませんが、雨漏りは簡単には止まりません。
雨漏りの原因を見つけるのは難しく、すぐに修理もできないからです。
また厄介なことに、雨漏りは入り込んだ水がなくなるまで続きます。
しばらくは雨漏りが続くことを想定して、室内を濡らさない工夫をしましょう。
室内でできる雨漏りの応急処置方法を5つ解説するので、できることからやってみてください。
狭い範囲の雨漏りは雑巾を入れたバケツで水を受ける
天井の狭い範囲からポタポタと水滴が落ちる雨漏りは、雑巾を入れたバケツで水滴を受ける方法で対処しましょう。
- バケツ(洗面器や鍋で代用可)
- レジャーシート(バスタオルで代用可)
- 雑巾
あちらこちらから雨漏りする状況に備えて、道具は多めに準備しておいてください。
- 水滴が落ちてくるあたりにレジャーシートを広げる
- バケツの中に雑巾を入れる
- 水滴をキャッチできる位置にバケツを置く
バケツの中に雑巾を入れておくと、水跳ねを防げます。
またバケツの中に水が溜まってくると水が飛び跳ねるので、バケツに溜まった水はこまめに捨ててください。
雑巾の代わりに吸水シートを使うと、吸水力が高く絞る手間が省けるので便利です。
オムツやペットシートでも代用できるので、家にある場合は使ってみてください。
広範囲の雨漏りはビニール袋で作った「ろうと」を設置する
広い範囲で雨漏りしているときや、家具を動かせないときは、ビニール袋で作った「ろうと」でバケツの中に水滴を誘導しましょう。
水が周りに跳ねて飛び散らずにバケツの中へ流れ込みます。
ビニール袋で「ろうと」を作るために必要な道具と手順は次のとおりです。
- バケツ
- ゴミ袋など大きいビニール袋
- 養生テープ
養生テープは剥がしやすく跡が残りにくいのが特徴で、作業で傷つけたくない場所の固定などに使われます。
他のテープは、壁や天井にテープが残ったりクロスがはがれたりするリスクがあるので注意してください。
- 大きいビニール袋の底に穴を開け、筒状にする
- 天井の雨漏りしている箇所を囲うようにビニール袋を養生テープでとめる
- 下にバケツを置き、ビニール袋の下部をバケツ内へ入れる
ビニール袋がバケツまで届かない場合は、複数枚つなげましょう。
上のビニール袋が内側、下につなげるビニール袋が外側になるように数センチ重ねてテープでとめてください。
下のビニール袋を内側につなげると、水滴がろうとの外へ飛び出してしまうからです。
壁や窓枠から染み出す水滴は雑巾で吸い取る
壁や窓枠(サッシ)から水滴が染み出るときは、雑巾を当てて吸い取りましょう。
吸水シートがあれば、雑巾より便利です。
こまめに絞る手間なく取り替えるだけで楽に雨水を吸い取れます。
雨水でカーテンが濡れてしまう場合は、カビの原因となるので外しましょう。
家電や家具が濡れないようにレジャーシートをかぶせる
家電や大切な家具の周りで雨漏りしている場合は、濡れないようにレジャーシートや大きいビニール袋などをかぶせて保護しましょう。
レジャーシートやビニール袋で覆いきれなくて複数枚使う場合は、頂点を覆うシートが上になるように重ねてください。
家電の近くで雨漏りしていたら、以下の2点を確認してください。
- 電源ケーブルの被覆が破れていないか
- プラグやコンセントが濡れていないか
もし1つでも当てはまったら漏電のおそれがあるので、絶縁体であるゴム製の手袋を着用して電源プラグを抜いてください。
水に濡れない場所に移動させて完全に乾燥させます。
漏電は火災や関電を引き起こします。
被覆に損傷がある場合や、壁のコンセントが濡れている場合は、使用する前にお近くの工務店などに相談することをおすすめします。
被覆に損傷がなく、プラグが濡れていた場合は乾燥させたらまた使用できますが、煙などの異常を見つけたらすぐにブレーカーを落とし、消防機関に連絡しましょう。
天井裏へアクセスできたらバケツと吸水シートを設置する
天井点検口から天井裏へアクセスできる場合は、天井裏にもバケツや吸水シートを設置しておきましょう。
戸建住宅では各階に天井点検口がついていることが多く、ユニットバスやクローゼットなど目立たない場所の天井に設置されています。
点検口の開け方は押してずらすタイプや留め具がついているタイプなどさまざまですが、マイナスドライバーを準備しておけば開けられるケースは多いです。
その他天井裏での作業には天井まで登れる高さの脚立、天井裏全体を照らせる懐中電灯も必要です。
安全を確保できたら、天井裏へアクセスしてください。
天井裏で雨漏り個所を見つけ、水滴をキャッチできる位置にバケツや吸水シートを設置します。
設置したバケツや吸水シートは、こまめにチェックして水を捨てたり吸水シートを交換したりしましょう。
バケツや吸水シートに水が溜まりすぎると、水があふれて別の個所から落ちてくるおそれがあります。
天井裏へアクセスできない住宅もありますし、天井裏に登るのは危険を伴う作業ですので、無理は禁物です。
雨漏り応急処置は、無理のない範囲でおこないましょう。
ここまでは、屋内からすぐにできる雨漏りの応急処置の方法をご紹介しました。
DIY作業になれていない方でも、特別な道具を用意せずに対処できるので、実践してみてください。
ここからは、難易度の高い屋外からの応急処置の方法をご紹介します。
少しでも難しいと感じたら無理せずに【雨漏り修理110番】にご相談ください。
24時間365日対応の無料相談窓口にてご相談を承っております。
※1 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
屋外作業は晴れてから!自分でできる雨漏り応急処置3つ
屋根上での作業は転落の危険があるため、基本的に自力での応急処置は推奨しません。
やむを得ない事情のある場合に限り、高所作業に慣れた方がおこなってください。
また屋外作業は風のない晴れた日におこないましょう。
台風は、風が止んだと思っても再び強風が吹くこともあるので油断禁物です。
完全に風が弱まったことを確認してから作業してください。
また単独での作業を避け、転落防止用の装置を身に着けて二人以上でおこなうのが安全です。
怪我をしないために次の服装で作業をしてください。
- 屋根上作業用の転落防止装置
- ヘルメット
- 滑りにくい靴
- 動きやすい長袖と長ズボン
- 作業用のゴム手袋
ここでは屋外からおこなう応急処置の方法を3つご紹介します。
屋根のどこから雨漏りしているかわからない場合はブルーシートで覆う
「屋根から雨漏りしているけど原因の箇所が特定できない」
というときは、広範囲をブルーシートで覆うと再度雨が降ってもしのげます。
雨漏り箇所をブルーシートで覆うための道具や手順は次のとおりです。
- ブルーシート
- 土のう袋
- 土や砂利
- はしご
- 養生テープ
- 土のう袋に土や砂を半分くらい入れる
- 土のう袋の紐を引いてしっかり口をとじる
- 屋根にブルーシートをかぶせる
- ブルーシートが風で飛ばないように土のうでおさえる
土のうの数が足りなかったりブルーシートと屋根に隙間があったりすると、風に煽られて飛ばされるおそれがあります。
近隣の家や屋根を壊してしまうことや、怪我や事故につながる危険性があるので、ブルーシートが屋根に密着するように等間隔で土のうを置いてください。
ブルーシートを使って雨漏りの応急処置をする詳しい方法は、こちらの記事をご覧ください。
防水テープで隙間をふさぐ
防水テープで屋根や外壁などの隙間を塞ぐ応急処置方法もあります。
テープなので施工、撤去が簡単です。
防水テープで隙間をふさぐ手順と注意点は以下のとおりです。
- 補修したい箇所の汚れやゴミを取り除いて乾燥させる
- 補修する箇所を覆える長さに防水テープを切る
- しわが寄らないように丁寧に貼る
補修する箇所に汚れが残っていると防水テープをきれいに貼り付けられません。
よく晴れた日にきれいに掃除し、しっかり乾燥させてからテープを貼ってください。
穴やひび割れが広範囲に広がっている場合は、防水テープでの補修は向いていません。
早急に業者に依頼して修理することをおすすめします。
防水テープでの応急処置方法について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
コーキング剤で隙間を埋める
瓦や外壁塗装、目地のコーキング剤の劣化によるひび割れは、隙間を新しいコーキング剤で埋めます。
コーキングのひび割れを補修するための道具や手順は以下のとおりです。
- コーキングガン
- コーキング材
- マスキングテープ
- ヘラ
- プライマー
- プライマー用ハケ
- 補修したい箇所の汚れやゴミを取り除いて乾燥させる
- はみ出たコーキング剤で汚さないように周りをマスキングテープを貼る
- コーキング剤を流し込みヘラで平らに整える
- マスキングテープをはがす
雨漏りしている箇所を塞ぐと、浸入した雨水が出口を失い、屋根裏などを伝って別の箇所から雨漏りし始める場合があります。
屋根の構造などは非常に複雑なので自己判断で行わず、コーキング剤で塞ぐ作業は、雨漏りしている箇所が明らかな場合のみにしてください。
またコーキング剤の硬化にかかる時間は、種類によって1日~7日とかなり幅があります。
商品の説明をよく読んで使いましょう。
コーキング剤で雨漏りの修理をする方法について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
火災保険を利用するならDIYは慎重に!
雨漏り修理に火災保険の利用を考えているなら、自分で応急処置以上のことするのはおすすめしません。
中途半端に手を加えると、審査で自然災害ではなく故意に破損させたのではないかと疑われるおそれがあるからです。
また火災保険の申請には、施工業者による見積り書の提出が必要なケースもあります。
火災保険を利用する予定ならDIYでの修理はおこなわず、はやめに対応してくれる業者を探しましょう。
屋根以外の場所からの雨漏り応急処置
長く雨が続くと、屋根以外の箇所から雨漏りすることもあります。
それぞれの雨漏り応急処置方法をご紹介するので参考にしてください。
ベランダからの雨漏り
ベランダから雨漏りするときは、まず排水口にゴミがつまっていないか確認しましょう。
排水がうまくできないと、階下へ雨水が浸み出やすいです。
また、床部分の防水シートが劣化すると雨が入り込みやすくなります。
その他、壁や床部分のひび割れも雨漏りにつながりやすいです。
ベランダからの雨漏りは、劣化した部分を防水テープで保護して応急処置をしましょう。
窓枠・サッシからの雨漏り
窓周辺から雨漏りするときは、まず雨漏り箇所を探します。
雨漏り箇所がわかったら、防水テープで水の侵入経路をふさぐ応急処置をしてください。
雨漏り箇所がわからないときは、窓全体を外側からブルーシートでカバーします。
二階の窓の場合は、安全を確保して無理のない範囲で作業しましょう。
雨どいからの雨漏り
雨どいのオーバーフロー(水があふれること)が原因で、室内へ雨漏りすることもあります。
オーバーフローの原因は、ゴミつまりや雨どいの変形や破損です。
ゴミがつまっているときは、長い棒などで軽く叩いて少しずつ下にゴミを流しましょう。
破損や穴がある場合は、雨どい用の補修テープを貼って応急処置をしてください。
雨漏り修理費用相場は1.5~60万円
雨漏り業者に依頼するといっても、費用相場がわからないと不安ですよね。
雨漏り修理を業者へ依頼するにはいくらかかるのでしょうか。
気になる費用相場を調べてみました。
雨漏り修理箇所 | 費用相場 |
---|---|
屋根の一部分 | 1.5~18万円 |
屋根の全体 | 60万円 |
ベランダ | 98,333円 |
屋上(陸屋根) | 15,000円 |
天井 | 10,000円 |
窓 | 28,333円 |
【調査方法】
弊社加盟店(屋根修理業者13社)によるインターネット回答
一般的な2階建ての建物で、足場代を含めた総額
【調査期間】
2023年10月27日~2023年10月29日
まず前提として屋根の構造は複雑で、雨漏りの修理費用はかなりケースバイケースな対応になるため、おおまかな費用相場で示しています。
特に屋根の部分修理にかかる費用相場を見ると、ずいぶんばらつきがあります。
料金にばらつきがあるのは、作業方法によって作業量が大きくちがうためです。
たとえば比較的安く済むものは、シーリング(補修材)を打ち込んで雨漏りしている隙間を埋める作業があります。
一方で修理費用が高額になるものは、屋根材を張り替える必要があるようなケースで、これらは雨漏りの原因と箇所によってわかれます。
また足場を組んで作業をする必要があれば、上表の費用に足場代も加算されます。
足場代の費用相場は13~14万円なので、足場を組むかどうかによっても金額は大きく変わります。
屋根全体の修理は、足場代を含めると安くても75万円くらいは必要です。
また屋根の葺き替えをする場合、材質によって料金はかわるため数百万円かかることもあります。
台風や大雪などの天災が原因の場合、火災保険が使える可能性があるので確認してください。
雨漏り修理は高額になることが多いので、あせらず数社見積りを取って比較検討しましょう。
雨漏り修理110番は相見積りも大歓迎です。
実績のある業者が多く加盟していますので、その中からお客様のご予防に合わせて業者をご紹介できます。
雨漏り修理業者選びの際には、ぜひお気軽にご相談ください。