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屋根の軒下(軒天)の基本知識
屋根の軒下というと、なまえのとおり「軒の下の部分」を想像される方も多いかもしれません。大きな意味では間違いではないのですが、軒下とは軒から下の全部の箇所を含みます。そのため、屋根の軒下修理といってしまうと、どの部分を直したいのかがあいまいになってしまいます。 軒下修理というと、ほとんどの場合「軒天」のことを指すことが多いので、この章では軒下と軒天について区別できるようにその違いについてご紹介していきます。また、軒天の基本知識についてもまとめていますので、目をとおしてみてください。軒下と軒天の違い

- 軒…屋根の、外壁や窓よりも外に出っ張っている部分
- 軒下…軒から下の外壁や地面まで含むすべての範囲
- 軒天…軒の天井、軒裏とも呼ばれる
軒天の材質はおもに3種類
先ほどもご紹介したように、軒は住宅にとって「雨よけ」の役割があるので、軒天も雨風に強い材質である必要があります。そこで、ここでは軒天の材質にはどのようなものがあるかについてご紹介していきましょう。 ・スラグ石こう板 スラグとは、鉱物から金属を作る際に発生する物質です。このスラグと石こうとを混ぜ合わせたものがスラグ石こう板です。水や湿気に強く、不燃であるという特徴があります。また、加工がしやすく環境にもやさしい軒天材として活用されています。 ・ケイカル板 ケイカル板とは、珪藻土(けいそうど)・消石灰・石綿、水から作られる「ケイ酸カルシウム板」という合板のことをいいます。軽量かつ熱や水、湿気にも強いため、軒天としてうってつけの材質です。 ・金属 アルミ・亜鉛・シリコンの合金である「ガルバリウム鋼板」などが有名です。軽量で火に強く、サビにくいという特徴がありますが、熱が伝導しやすいため、断熱措置を施す必要があります。 以上、3つの軒天材についてご紹介しました。軒天材のなかでは、ケイカル板なら比較的費用が安いため、修理費をおさえたいという方におすすめです。ただし、軒天は住宅の重要な部分でもあるので、費用だけで選ぶのではなく、耐水性や耐久性などを総合的に判断して選ぶようにしましょう。軒天の通気性も要確認!
ほかにも軒天には通気性もないと、外壁や屋根の内部に結露が発生してしまいます。屋根裏が腐食してしまう原因にもなるため、軒天の通気性についても考えておく必要があるのです。そこで、小さな穴が複数開いている有孔タイプの材料を使うか、軒天への換気口の取り付けも一緒に検討するとよいでしょう。軒天の雨漏り症状と原因
ここからは、軒天が雨漏りしているかもしれない症状と原因についてご紹介します。以下でご紹介するような症状が軒天に見つかれば、雨漏りのリスクが高い状態なので、早急に修理したほうがよいでしょう。症状1【軒天のシミ】

症状2【軒天のカビや苔】
雨水が排水されにくいと湿気が溜まり、苔やカビが生えてしまうことがあります。カビや苔が生えている場合も雨漏りのリスクが高い状態のため、業者にみてもらったほうがよいでしょう。症状3【軒天の破損】
経年劣化によって軒天材の腐食がすすむと、穴が開いてしまうことがあります。穴から雨水が侵入して、すぐにでも雨漏りしてしまう危険な状態です。また、できた穴がねずみなどの害獣の侵入ルートにもなるおそれあるため、早急に修理することをおすすめします。軒天をDIYで強化!
太陽の照り返しなどによってできた軒天の色あせや軽度の塗装剥がれぐらいなら、上から塗装することでメンテナンスすることが可能です。この章では、DIYで軒天を塗装するための道具と手順についてご紹介します。軒下の色あせはDIYで塗装|道具と手順

【道具】
- 塗料(下塗り用と上塗り用の両方)
- ローラー
- ハケ
- サンドペーパー、研磨剤
- マスキングテープ
- 軍手、ヘルメット、脚立
【手順】
- 軒天の汚れやデコボコを除去するため、サンドペーパーや研磨剤で削る
- ほかの部分に塗料がつかないよう、マスキングテープで養生する
- ハケで下塗り剤を塗りつけてから、ローラーで均一に延ばす
- 下塗りが乾いたら、上塗り用の塗料を塗りつけていく
- 塗料が乾いたら4の工程を繰り返して仕上げる
DIYが難しい場合は業者を頼ろう
自分でのメンテナンスが難しかったり、先述した雨漏り症状がすでに軒下にみられたりする場合は、早急に業者に相談しましょう。ここでは、業者に修理を依頼した際の費用相場を、工事の種類ごとにご紹介していきます。業者依頼の費用相場

修理の依頼先が決まっていないなら、弊社利用がおすすめ
「まだどこに修理を依頼するか決まっていない……」ということであれば、ぜひ弊社の利用をご検討ください。弊社のおすすめポイントは以下のとおりです。- 雨漏り診断士など資格保有している業者を紹介できる
- 外壁塗装が一緒にできる業者を紹介できる
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