「のし瓦」にズレなどの不具合が生じたときには、早めに修理が必要です。
のし瓦は屋根が山形に合わさるところの頂上部分に重ねて設置されている瓦で、屋根のなかに雨水が侵入するのを防いでいる重要な部材です。
のし瓦に不具合があると、雨漏りが発生しやすい状況になっているといえます。
この記事では、のし瓦の役割と重要性、修理方法と費用の相場、安く抑えるコツを解説します。
この記事を参考にして、雨漏りを未然に防ぎましょう。
のし瓦の役割は雨漏りから家を守ること
山形になっている屋根の頂上部分には、丸い瓦が一列に並べられているのを見たことがあるでしょう。
この丸い瓦の下に積み重ねるように設置される板状の瓦が「のし瓦」です。
のし瓦は、家を雨漏りから守るために重要な役割を果たしています。
普段はあまり気にしないことが多い、のし瓦の構造と重要性を確認しておきましょう。
のし瓦の構造
屋根には、雨が降ったときに水がたまらないように山形になっているものがあります。
山形の屋根はいくつかの面が合わさった構造ですが、その面と面の合わさる頂点の部分を「棟(むね)」といいます。
屋根の下地に雨水が侵入するのを防ぐのが瓦のおもな役割ですが、棟の接合部分にはどうしてもすき間ができます。
そのすき間をカバーするために、面のところとは形の違う瓦が使われるのです。
頂上に乗っている丸い瓦を「棟瓦(むねがわら)」や「冠瓦(かんむりがわら)」、その下に積まれている板状の瓦を「のし瓦」といいます。
下地の隙間を噴き土や漆喰(しっくい)で埋め、その上にのし瓦を重ね、頂上を棟瓦でふたのように被せるのが、棟の基本的な構造です。
漆喰などと交互に、のし瓦を何枚も積み重ねることで、より頑丈に雨水の侵入を防いでいるのです。
棟は雨漏りの原因になりやすい
瓦屋根の部位のなかで、棟は雨漏りの発生しやすい箇所のひとつです。
鋭角に突き出している棟は風や雨による被害を受けやすく、瓦がズレてしまうことがよくあります。
棟瓦やのし瓦がズレると瓦を固定している噴き土や漆喰が濡れて崩れ、さらにその下の下地にまで雨水が染み込んでしまうのです。
接合部分である棟は下地にも隙間が多いのでとくに雨水が侵入しやすく、雨漏りが発生すると家中に被害が広がることもあります。
そのような被害を食い止めるために、のし瓦などの特別な設備が必要なのです。
雨漏りは広がる前に補修が必要!
屋根の瓦が多少ズレてしまっても、被害が出ていなければ放っておいてしまうこともあるかもしれません。
しかし、雨漏りは気づいたときにはすでに被害が進行しているということがよくあります。
屋根にできた隙間から侵入した雨水は、天井の木材や壁を伝って家のあらゆる場所へ広がっていきます。
雨水で濡れた状態が続くと木材が腐敗したり、鉄骨がサビてしまったりするのです。
また、湿った環境になっていることでカビやシロアリが発生するおそれもあります。
カビは住む人の健康に悪影響を及ぼし、シロアリは木材を食害して家の強度を弱めてしまうのです。
このように、雨漏りは一度発生すると家やその住人にとって甚大な被害をもたらします。
補修も被害が広がってしまってからでは大規模な工事が必要になり、費用も高くなります。
そのような損失を防ぐために、雨漏りは大きく広がる前に食い止めなければなりません。
雨漏りの被害を最小限に抑えるには、屋根のこまめな点検や補修が必要です。
瓦のズレなどはわずかな不具合でも放置せず、早めに補修をしておくことが結果的には出費を抑えることにつながるでしょう。
雨漏り修理110番では、屋根の補修や雨漏り調査をおこなっている業者を無料でご紹介できます。
調査や見積りも無料※ですので、瓦がズレている、雨漏りがないか不安だというときにはお気軽にご相談ください。
※対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
※1 手数料がかかる場合がございます。一部加盟店・エリアによりカードが使えない場合がございます。※2 対応エリア・加盟店・現場状況により、事前にお客様にご確認したうえで調査・見積りに費用をいただく場合がございます。
瓦屋根修理の施工方法4種類と費用相場
ズレたり崩れたりした瓦を補修する方法には、おもに4つの種類があります。
どの方法が適しているかは被害状況によって変わり、方法によって施工の費用も変わります。
ぞれぞれの施工方法の特徴と費用をみていきましょう。
葺き替え
屋根は表面に瓦などの屋根材があり、その下に防水シート、さらに下に野地板という下地の木材が敷かれている構造になっています。
これらの部材をすべて新しいものに取り替えるのが「葺き替え」です。
瓦の割れや欠けなどの破損が激しいときやすでに雨漏りの被害が出ている場合には、葺き替えが必要になるでしょう。
費用は屋根材の種類によって変わりますが、瓦屋根であれば1㎡あたり1万5千円~3万円程度が相場です。
葺き直し
防水シートや野地板といった下地を補修し、瓦自体は同じものをもと通りに直すのが「噴き直し」です。
瓦がズレただけで破損はしていないというときには、こちらの方法で補修が可能です。
新しい瓦を使わない分葺き替えよりも費用は安く、1㎡あたり9,000円~1万5千円程度が相場です。
カバー工法
既存の屋根材の上から、さらに防水シートや屋根材を重ねて設置するのが「カバー工法」です。
防水性が高まりますが、瓦屋根では施工が難しいことが多いです。
その理由は、凹凸のある瓦の上には屋根材を固定することが難しいからです。
また、すでに雨漏りが発生して下地が傷んでいるときなどには、カバー工法だけの補修では根本的な解決にならないこともあります。
カバー工法はリフォームなどで屋根材を変更する際に、より確実な雨漏り予防として検討するとよいでしょう。
費用相場は1㎡あたり6,000円~1万5千円程度です。
部分補修
ごく軽度なズレや破損であれば、部分的に瓦を交換したり漆喰を塗り替えたりといった補修で解決できます。
瓦の交換は1枚あたり2,000円~9,000円程度、漆喰の塗り直しは1㎡あたり5,000円~1万円程度が費用相場となっています。
業者によって料金には差があり、撤去した屋根材の処分費や足場を組む費用などの諸経費が加算されることもあります。
屋根修理の費用相場の詳細はこちらの記事をご覧ください。
実際の費用は、業者に見積りをとって確認するのがよいでしょう。
業者に依頼する際には、現地での調査や見積りを無料でおこなってくれるところがおすすめです。
雨漏り修理110番では、調査や見積りが無料の業者をすぐにご紹介することができます。
屋根の補修方法や費用がわからないというときには、弊社までお電話ください。
24時間365日ご相談を受けつけています。
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屋根修理業者の費用を抑えるポイント
のし瓦には補修が必要ではあるものの、その費用は決して安いものではありません。
台風被害などによる突発的な出費はできるだけ抑えたいところでしょう。
しかし、自分で屋根に登って修理をするのは大変危険です。
そこで、屋根修理の費用をできるだけ抑える方法をご紹介します。
自然災害の場合は火災保険が使える可能性がある
台風などの自然災害が原因で屋根を修理する必要が生じたときには、その費用に対して火災保険の補償が適用される可能性があります。
火災保険は住宅や家財の損害を補償するものなので、火災以外の風災や落雷、大雨や大雪なども補償に含まれている場合があるのです。
保証が適用されると、実質無料で修理ができることもあります。
かかった費用や被害を受けてからの期間などに条件があることが多いので、補償内容を確認してみましょう。
ただし、被害に遭ったことやかかった費用を証明するためには、業者に依頼をした際の費用の明細書を提出しなければならいこともあります。
加入している保険によって内容は異なりますので、保険会社に問い合わせてみるとよいでしょう。
火災保険の適用条件や申請手順はこちらの記事をご覧ください。
費用を無駄にしないための業者選びのポイント
屋根修理の料金やサービス内容、技術には業者によって差があります。
よい業者をみきわめて依頼することで適正な料金で確実に補修ができ、費用を抑えることにもつながります。
よい業者かどうか判断するにはいくつかのポイントがありますので、チェックしてみてください。
企業情報を開示している
会社の住所や連絡先などの基本的な情報を開示していることは、信頼できる業者の基本です。
正式に依頼をする前に、その企業が社会的に信頼できそうかをWEBサイトなどでチェックしましょう。
過去の施工事例なども紹介されていれば、より信頼性が高まります。
事前調査をおこなっている
屋根は自分では確認しにくく、雨漏りは目に見えないさまざまな箇所で発生しているおそれがあります。
施工前に屋根の上ったり屋根裏をのぞいたりして、入念に状況を確認して施工内容を提案する業者が信頼できるでしょう。
しっかりと調査をする業者は、施工後に雨漏りが再発することも少ないはずです。
詳細な見積りを提示している
業者の作成する見積り書には専門的な用語が多く、素人にはわかりづらいことが多いでしょう。
しかしおおざっぱな項目しか書かれていない見積書では、後から追加費用が加算されるおそれがあります。
なににどれだけの費用がかかるのか詳細に書かれていて、それぞれの内容についてていねいに説明してくれる業者を選ぶとよいでしょう。
保証が充実している
施工に対して一定の保証を用意している業者もあります。
より手厚い保証を用意している業者ほど、技術に自信をもっているといえるでしょう。
また、施工後に定期点検をしてくれるなどのアフターサービスがあるかどうかも重要です。
雨漏り修理をどこに頼むべきか迷った際は、こちらの記事をご覧ください。
業者選びは雨漏り修理110番にお任せください
よい業者を選ぶためにはそれぞれの業者をよく調べ、観察することが必要です。
しかし早急に屋根を修理したい状況で、じっくりと選んでいられないこともあるでしょう。
いくつもの業者に見積りを依頼し、そのたびに屋根に登られるというのもあまりいい気持ちはしないかもしれません。
そんな場合には、ぜひ弊社のサービスをご利用ください。
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弊社の加盟業者では無料の調査と見積り※を実施していますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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