瓦の雨漏り修理は業者に頼む?それとも自分で直す?

瓦の雨漏り修理

瓦屋根が劣化していくと、割れやズレが起きて修理が必要になることがあります。この症状を放置してしまうと、割れの隙間などから雨水が侵入し、雨漏りが発生してしまうかもしれません。対処をするまえに、瓦の構造や種類を知っておくと修理時に役立つことがあるので紹介していきます。DIYか業者に依頼するか決めかねるときは、それぞれの施工方法や注意点を踏まえて考えていきましょう。

瓦の種類と特徴

瓦の種類と特徴

屋根瓦は日本の伝統的な屋根材ですが、瓦にはさまざまな種類があります。瓦屋根の雨漏り対処をする前に、種類や特徴についておさえておきます。

瓦の構造

瓦屋根は、梁や母屋、垂木などの土台となる木材の上に瓦を乗せていく構造になっています。 野地板の上には、防水紙(ルーフィング)を被せます。防止紙の上には水平に木材を設置し、そこに瓦を引っ掛けて屋根を完成させていきます。設置方法がほかの屋根とは違い、独特ですが、強固な屋根瓦の特徴を活かすための構造になっています。このように丈夫な設計がメリットの一つである瓦ですが、漆喰の剥がれや瓦のずれなど、経年劣化が引き金になって雨漏りすることがあります。

屋根瓦の種類

屋根瓦というとよく見かける灰色の瓦を想像しますが、じつは屋根瓦には大きく5つの種類があります。以下で、種類別に詳しく見ていきます。

粘土瓦

粘土瓦は、粘土質の土で形作った瓦を焼いて作られたものなので、陶器と同じく、耐久性が高い、メンテナンスが要らないというメリットを持ちます。 日本瓦や和瓦と呼ばれているもので、一般的に知られる瓦屋根はこれに当てはまります。 耐久性、断熱性、防音性に優れている粘土瓦は、大変種類が多く、製造過程や形の違いによってさらに細かく分類されます。

■製造過程の違いで分けられる粘土瓦

粘土瓦は製造過程の違いから、釉薬瓦と無釉薬瓦に分けられます。この二つは、釉薬を使っているかいないか、というのが大きな違いです。

釉薬瓦
粘土を瓦の形にした後に釉薬を塗ります。ガラス質の釉薬の成分によって、色合いを出すことができるので洋風の住宅にも取り入れられています。 釉薬を塗ることで水の浸透を防げるので、長期に渡って使える屋根瓦と言われています。
無釉薬瓦
無釉薬瓦は、いぶし瓦と素焼き瓦の大きく2つに分けられます。
  • ・いぶし瓦
    釉薬を付けずに焼いたあと、むし焼きにして完成させます。瓦の色は銀色で、お城や寺などでよく見かける屋根瓦です。 釉薬瓦と比べると、劣化しやすいと言われています。
  • ・素焼き瓦
    土の風合いを活かした屋根瓦です。色は赤みがかっていてナチュラルな雰囲気があります。 洋風建築で取り入れられることが多い瓦です。
■製造過程の違いで分けられる粘土瓦

粘土瓦は、形によっても種類が異なり、大きく3種類に分けられます。

J形(和型)
波状の形をしているのが特徴です。昔からよく使われている瓦の形なので、和風建築や日本の伝統的な建物で取り入れられているのをよく見かけます。
S形(洋瓦)
スパニッシュ瓦とも呼ばれています。西洋建築とともに取り入れられた波が斜めになっている瓦で、洋風の雰囲気を作り出してくれます。
F形(平板瓦)
平面上の形が特徴の瓦です。平らにすることでスッキリとした印象になるだけではなく、デザイン性の高い製品が多いので、洋風住宅でよく使われています。

金属瓦

ガルバニウム鋼板、スレート瓦などを指します。錆びにくいガルバニウム鋼板は、近年の屋根材の主流になってきている素材です。スレートは、天然スレートと化粧スレートに分かれます。天然は、素材自体が高価なのであまり使われることはありませんが、化粧スレートは種類の豊富さ、安価という利点があるため、よく使われています。 一見、瓦に見えないような屋根材でも、屋根の上に敷くものは総じて瓦として認識されることがあります。

セメント瓦

石灰岩を原料に、砂や砂利を混ぜて作られています。表面が塗料で塗装されているので、定期的なメンテナンスが必要な瓦です。 粘土瓦とは、原材料の違いはもちろん、表面に塗られているものが異なります。形や、色が豊富ですが、メリットよりデメリットが目立ってしまうので近年、使われることが少なくなっています。

瓦屋根修理が必要なタイミング

瓦屋根修理が必要なタイミング

明らかに被害がでている場合は、すぐにでも瓦屋根修理が必要です。 しかし、被害がでていない状況では、何を基準に修理に取りかかればよいのでしょうか。 この章では、瓦屋根修理が必要なタイミングを中心に紹介していきます。

瓦屋根修理のチェックポイント

瓦屋根から雨漏りする原因はさまざまですが、代表的なものは4つあります。

  • 瓦の割れ・浮き・ズレ
  • 漆喰の剥がれ・崩れ
  • ルーフィングの劣化
  • 板金の劣化

これらの症状が見られたら、修理が必要な時期がきていると考えてよいでしょう。 さらに詳しく点検したいというときは、鬼瓦部分、谷部分、軒先などにズレはないかなど、箇所ごとに分けて点検をすることになります。 点検とはいえ、高所での作業になるので無理のない程度で行うようにしましょう。

瓦のズレと割れの原因

瓦屋根修理でよくある原因は「瓦のズレや割れ」ですが、そもそもなぜこのような状況になってしまうのでしょうか。 主な原因は経年劣化ですが、他にもいくつかの原因があります。

●地震などの災害や気候
瓦内の水分が寒さによって膨張し割れる、台風が起きたときに飛来物が当たって瓦が割れてしまうことがあります。
●誤って瓦に乗った
踏んだときの負担がひび割れ・ズレに繋がることがあります。
●昔の施工方法で作られている
釘を打たずに瓦を設置する方法や、気候や劣化によって膨張する鉄釘を利用していることが原因の場合もあります。

修理を放置する危険性

屋根修理が必要な症状が見られるにも関わらず放置してしまうと、雨漏り発生のリスクが上がります。 雨漏りでこわいのが、家にダメージを与えるだけでなく、カビの発生によって健康面への影響も懸念されるようになるということです。ほかには、シロアリの発生、漏電による火災などあらゆる被害の可能性がでてきます。 屋根の修理は、雨漏りを防ぐだけでなく、その他に想定されるリスクから守るための重要な工程なのです。

瓦屋根のDIY対処

瓦屋根のDIY対処

瓦屋根の修理をしたいと考えたときに、自分で対処するという選択肢もあります。高所での作業になるので、無理は禁物ですが比較的簡単にできる対処もあります。 ここでは、DIYでできる修理方法や注意点をご紹介します。

瓦屋根のDIY修理方法

瓦が割れたときのDIY修理には、「テープ、パテ、新品に交換する」という3つの方法があります。 以下に詳しい修理方法を見ていきましょう。

テープを使った修理

瓦が割れているときは、テープが有効です。 割れた瓦を取り除き、水分と油分を除去のために瓦の掃除をしたあと、防水テープを貼っていきます。 防水テープでしっかりと固定するためにも、テープは何重にも重ねて貼るとより安心です。 テープの貼り付けが終わったら、元の位置に瓦を戻して完工です。

パテを使った修理

  • 1.割れた瓦と取り外したときに見える下地部分の掃除をし、瓦の割れた面に瓦パテを塗り込んでいきます。ヘラを使って、割れ目にパテを詰め込む要領で行います。
  • 2.パテ塗りが終了したら、修理した瓦の補強のために、ガルバニウム鋼板で下支えを作ります。瓦より少し小さめに切った鋼板を、瓦の形に沿って曲げていきます。
  • 3.瓦をもとに戻す作業です。まずは、形作った鋼板をはめ込みます。そのあとパテを埋め込んだ瓦を乗せて完成です。修理した瓦は、壊れやすくなっているので釘は打たないように注意します。

新品に交換する

修理時と同じようにダメになった瓦を取り外したら、後は新しい瓦をはめ込むだけなので、修理するより工程が単純です。しかし、今使っている瓦と同じものを用意する必要があります。廃盤になっているなどで、入手が困難な場合はテープやパテでの修理を検討します。

DIY修理時の注意点

自分で工事するときは、瓦の踏む位置に注意が必要です。
瓦は、山と谷がある波状が一般的ですが、踏む場所によって割れてしまうことがあります。壊れないようにするには瓦の谷部分を縦に踏むようにします。
瓦の取り外し、取り付け時に屋根に上るときは、踏む場所に注意を払わなくてはいけません。
瓦屋根工事は施工の手順が単純に見えますが、写真や画像を観察するなど屋根の構造を熟知していないと、完全な解決にならなかったり、修理前より被害を悪化させてしまうこともあります。

業者による瓦屋根修理

業者による瓦屋根修理

DIYでの作業が不安、きちんと解決したいというときは業者による工事や補修がオススメです。プロは原因を究明し、被害に合わせた解決法で対処してくれるので安心できます。
この章では、業者による修理方法や、業者選びのポイントを確認します。

業者の修理方法

屋根の被害状況によって、修理方法は異なります。

●瓦のズレや割れ
ズレたら直す、割れたら新しいものに交換する、という比較的簡単な修理になります。瓦を固定したいときは、コーキングを使って瓦を固定するラバーロック工法で解決します。注意点は、間違った施工を行うと雨漏りを起こして、葺き替え工事をしなくてはいけない事態になりかねないということです。固定する施工を行う前は、よく検討しましょう。
●防水シートの破れ
屋根工事を放置してしまうと、瓦の下にある防水シートにまで被害が及ぶことがあります。防水シートにも寿命があるので、定期的な交換が必要になります。
●板金の劣化
谷板金や外壁が接触する部分にある板金に穴が空いてしまった場合、まわりの瓦を外して工事を行います。さらなる雨漏りの原因を作らないように、慎重に作業していきます。防水シートの葺き替え時などのタイミングを使って、ついでに直してしまうこともあるようです。
●しっくいの剥がれ
漆喰は早めの工事が必要です。棟のズレや変形の悪化を防ぐためにも、軒を解体したり、積み直したりしながら直していきます。被害がまだ小さければ、劣化した部分のみを除いて、新しく漆喰を詰め直すといった部分修理のみで済むこともあります。

屋根を葺き直す、屋根カバー工法といった大規模な修理になるときは、瓦以外の屋根材を取り入れるなど、リフォームとして行うことも選択肢の一つになります。

業者選びのポイント

屋根の被害状況によって、修理方法は異なります。

  • ●素早い対応をしてくれるか

    瓦屋根から雨漏りを起こしているときは一刻も早い修理が必要です。施工までに時間がかかると、その間に雨が降るなどして雨水が侵入する状態を維持することになります。

  • ●対応は親切か

    わからないことや、気になる費用について真摯に答えてくれるかも重要です。雨漏りの原因が風災の場合は、ご自身が加入している火災保険が適応されることもあるので、その点について尋ねるのもいいでしょう。

まとめ

  • ・瓦の設置方法は、ほかの屋根材とは異なる
  • ・瓦の種類は豊富で、そのなかでも広く知られているのは粘土瓦
  • ・粘土瓦は、製造過程や形の違いからさらに細かく分類される
  • ・瓦屋根に漆喰の剥がれなど、何かしらのサインが現れたら修理のタイミング
  • ・丈夫とされる瓦も経年劣化などが原因で割れたりズレたりすることがある
  • ・DIY対処の手順は単純なものの、高所での作業の危険性だけでなく、さらなる被害を招くこともあるので注意が必要
  • ・業者による修理は安心かつ確実。被害の状況によっては、リフォームの検討もできる

家が瓦屋根のお方は、瓦の種類や構造など上記の点に注意して、雨漏り修理を確実に行いましょう。

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